あなたは、「教員の仕事のイメージ」を聞かれると、どうイメージしますか?多くの人は「やりがいがある」という良い面と「忙しい」という悪い面をイメージするかと思います。今や、テレビ番組やニュース番組でも取り上げられるほど、教員の多忙化は深刻化しています
授業作りに生徒対応、事務分掌、部活…などなど言い出すとキリがありません。しかし、教員だって1人の人間です。仕事以外にも、家族や友人、恋人との時間や趣味などのプライベートの時間も必要ですよね。
そこで今回は、少しでもプライベートな時間を作るための「時短術」を紹介します。この記事を読んで、少しでも余裕が生まれ、ご自身だけでなく生徒たちも幸せになることを願っています。
まずは、時短していくための考え方を紹介します。
目次
教員は責任の強い仕事ですので、完璧をめざしてしまいますよね。また、真面目な方も多くいるため、少しの気の緩みもなくそうとする傾向にあります。
しかし、実は少しの労力で成果のほとんどを生み出しているという状態を示すことができるのです。この法則をパレートの法則と言います。
パレートの法則とは、ある事象の2割が、全体の8割を生み出しているという状態を示す経験則である、というものです。つまり、少し頑張れば8割の成果を得られるということです。8割の成果があれば十分です。しかし、完璧を目指して10割の力を出すのは要領が悪いですよね。
教員はキリがないほど仕事があります。そんな山ほどある仕事を一から自分で作ろうとすると当たり前ですが時間がかかります。
また、教員と言っても、オールマイティにこなすことは難しいです。そんな中、周りを見渡せば自分とは違う経験をしているであろう先生方がいるかと思います。
先生方が使っている授業プリントや学級運営のアイデアを真似するだけです。「それどのようにしてるんですか?」「私もやってみてもいいでしょうか?」と聞いてみてください。
大抵の教員の方は、嫌な顔せずに許可してくれるはずです。逆に、自分にしかできない仕事も現れるかと思います。そこに注力し、他の教員を助けてあげましょう。このようなサイクルが学校を、教員を働きやすくするのです。
わからないことがあれば、先輩の教員の方や尊敬できる方に相談、質問しましょう。わからないことを一生懸命1人で考えても時間を無駄にするだけです。特に、教員歴が少ないと、わからないことはどうやっても出てきます。
しかし、それは経験値が少ないと仕方のないことですよね。ここで、1人で長い時間悩んだのに、先輩方に聞けば一瞬で解決できてしまうこともあります。
相談、質問するだけで、1つの仕事を10分は短くできると思ってください。
考え方が身につけば、次は実践に移していきましょう。まずは、時短するための準備です。7つの習慣でも取り上げられているように、仕事を「重要度」「緊急性」を注目して仕分けします。パソコンのデスクやふせんアプリで分けるとわかりやすいですよ。
例)
赤のふせん…重要度○ 緊急度○
黄のふせん…重要度○ 緊急度×
緑のふせん…重要度× 緊急度○
青のふせん…重要度× 緊急度×
まず、赤のふせんは、言わずもがないち早くすべき仕事です。
次に、黄のふせんは、自分にとって大切なことです。例えば、自分の成長につながるような研修など、緊急性は低いけれどもなるべく時間を取れるようにしたいものです。
次に、緑のふせんです。緑のふせんは、学年だよりなどの雑務と言えるものが入ります。もし余裕がなければ、誰かに助けを求めるのもいいかと思います。
最後に青の付箋ですが、できるだけ削ってしまい、やるとしても自分の労力を注ぎ込まないようにすぐに終わらせちゃいましょう。
さて、ふせんに仕事をリストアップできましたら、次はリストアップされた仕事をいつするのか決めましょう。人間の集中力は1日で限度があり、朝から少しづつ減っていきます。
そのため、朝に仕事をすることが最も生産性が高いのです。逆に、生徒が帰った放課後に意思決定をしなければならない仕事をしてしまうと、時間がかかってしまいます。
朝には授業の計画や週案など、頭を使う仕事をし、放課後に丸付けやノートチェックなご、単純作業を行うようにスケジュールを組んでしまいましょう。また、職員室によっては、ついつい他の教員とおしゃべりしてしまいますよね。
もちろんそのようなコミュニケーションも大事ですが、あまり時間を使い過ぎると夢の時短にはつながりません。放課後はすぐに帰るキャラを確立すると、周りもそっとしてくれます。
授業準備には時間がかかりますよね。特に最近、指導要領が変わってしまったので、「今まで通りやればいいじゃん」と新しく授業を考えない、ということが難しくなりました。
そこで、1人で準備するのではなく、他の教員と共に共通プリントを使いましょう。
例えば、同じ教科担当の教員が2人いたとします。
それぞれが1時間をかけて各自プリントを作れば合計2時間かかります。しかし、共通プリントを使うことにすれば、1人だけが作ればいいので、合計1時間で済みます。
残った1時間で他の仕事に回すこともできます。また、各クラスでの授業格差もなくなるというメリットまで。プリント以外にも、授業内容なども共有できれば、さらに効果的ですね。
教員は、ペーパーレス化が遅いため、いまだに書類が多いです。何が大切なのか、何が自分とは無関係なものなのかもわからず書類を貯めてしまう方も多いのではないでしょうか?
そして、いざ必要な時に「…どこだっけ??」と探すハメに。この無駄な時間は短縮したいものです。そこで、資料を分けることから始めましょう。
「いらないもの」「よくわからないもの」「絶対必要だと思うもの」に分けてファイルやボックスに入れましょう。
インデックス付きのファイルだとわかりやすいですね。このように、書類を仕分けるだけで、効率よく仕事ができます。また、書類以外にも机が散らかってしまうこともあります。
しかし、物が多いとやはり探すことに時間がかかり、仕事のリズムが途絶えます。そこで、退勤前の少しの時間、机周りを片付けることを習慣化してみてはいかがでしょうか?
少しだけなら、毎日続けることができるかと思います。また、朝きれいな机だと、やる気も上がるものです。ぜひ、机をきれいに整頓しましょう。
教員の時短術についてまとめましたが、いかがでしょうか?まず、時短するための考え方として、
・完璧を求めない
・他の先生の真似をする
・わからないことがあればすぐに質問する
という3つを挙げました。考え方が変われば、すぐに実践に移すことができます。その実践例として、
・仕事を仕分けする
・いつ仕事をするか決める
・授業で他の教員と共通のプリントを使う
・机をきれいに整頓する
という4つを挙げました。どれも明日から真似できるものとなっています。教員に余裕が生まれれば、仕事もプライベートも豊かになります。
余裕がある教員がいると、子どもも気持ちよく学校生活を送ることができます。子どもの成長のためにも、自分のためにも時短術を身につけていきましょう。
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