【映像教材のメリット・デメリット】活用して効果を最大限引き出そう

「映像教材の使用を検討しており、効果的に使える方法を知りたい!」と思っている先生はいらっしゃいませんか?コロナ禍で授業スタイルを変えなければならず、映像教材の活用を検討している方も多いはず。

今回は、映像教材のメリット・デメリットを紹介しながら、効果を最大限に引き出す方法を紹介します!メリットとデメリットを把握することで、「映像教材の良さを生かしながら、どのように使えば良いのか」を考えることができます。

記事の中では、無料で使える映像教材も紹介するので、授業作りの参考にしていただけたら嬉しいです!では早速、映像教材を授業で使うメリット・デメリットから紹介していきます!

映像教材を授業で活用するメリット

まずは、映像教材を授業で活用するメリットを5つ紹介します!

映像教材を取り入れることで、

  1. 授業ごとの偏りがない
  2. プロ講師の授業を見せられる
  3. 視覚的に理解を助けてくれる
  4. タブレット等を使用して自分のペースで学習できる
  5. 家での復習にも使える

このような良い点があります。

メリット①:授業ごとの偏りがない

1つ目のメリットは、授業ごとに偏りが出ない点です。違う先生の授業や同じ先生の授業でも、クラスの授業ごとに偏りがでてしまうこともありますよね。

しかし、映像教材は全く同じものを生徒たちに見せられるので、授業ごとの偏りがなくなります。安定した授業を提供できることが、映像教材を活用するメリットの1つ目です。

メリット②:プロ講師の授業を見せられる

また、映像教材を使うことで、「プロ講師の授業」を見せることも可能!勉強アプリ等を使用すると、有名な塾講師の授業が見られます。

生徒に寄り添った授業はその学校に勤務する先生しかできませんが、プロ講師による授業も魅力的ですよね。小さな学校で専門教科を教えられる先生が足りない場合にも効果的です。

メリット③:視覚的に理解を助けてくれる

映像教材を活用するメリットの3つ目は、視覚的に理解を助けてくれる点です。授業の内容を、教科書の文字や写真だけで理解するのが難しい時には、映像教材の出番!

例えば、「植物の成長」を理科の授業で扱いたい時は、断片的な写真を見て理解するより、植物が変化する様子を映像で見る方が、子どもたちの理解が深まりますよね。実際に準備するのが難しい宇宙や火山噴火の映像、昆虫の成長なども、映像教材を使うとリアルな様子を見せることができます。

視覚的な情報は、学習内容を理解する上で大切。特に文字や写真だけでは理解が難しい授業では、積極的に活用したいですね。

メリット④:タブレットなどを使用して自分のペースで学習できる

4つ目に紹介する映像教材を活用するメリットは、自分のペースで学習を進められる点です。生徒一人ひとりがタブレットやPC等を使用して試聴できる場合は、自分のペースで映像を見て、理解につなげられます。

一斉授業の場合は、一人一人の理解度に授業を合わせるのが難しいですが、映像教材なら、わからないところに戻って解説を聞いたり、すでにわかっている内容は飛ばして視聴したりすることが可能。

自分の理解度に合わせて学習できる点が、タブレットやPCで一人ずつ映像教材を視聴できる場合のメリットです。

メリット⑤:家での復習にも使える

最後に紹介する映像教材を授業で活用するメリットは、生徒が自宅での復習にも利用できる点です。タブレットが一人一台配布されていたり、自宅にパソコンがあったりする場合、資料のURLを共有することで、生徒が自宅でも映像を視聴できます。

そのため、「学校では理解できなかったから、もう一度見てみよう」「苦手な単元の映像を見て、勉強をしなおそう」などと思った場合に活用が可能!

自宅でも映像授業を見て、しっかりと復習できるのは大きなメリットです。

映像教材を授業で活用する際のデメリット

次に、映像教材を授業で活用する際のデメリットを2つ紹介します。

映像授業のデメリットとしては、

  1. 映像授業だけでは理解が難しい子がいる可能性がある
  2. 集団で学習するメリットが減ってしまう

ということが考えられます。

デメリット①:映像授業だけでは理解が難しい子がいる可能性がある

映像教材には、質の高い授業映像や視覚的にわかりやすい映像が多いですが、映像授業だけでは理解が難しいと感じる生徒がいることも想定されます。対面の授業の場合は、教員に質問ができますが、映像授業の場合は質問ができません。

また、教員が授業をしているなら、生徒の表情から理解度を読み取り、説明を加えたりできますが、映像授業は一方的に進んでしまいます。

普段の授業と比較をして、
・質問ができない
・生徒の表情を見ながら授業を工夫できない
という理由から、映像授業だけでは理解が難しい子が出てしまう可能性があることがデメリットの一つです。

デメリット②:集団で学習するメリットが減ってしまう

2つ目のデメリットは、映像教材のみで授業を行うことで、集団で学習するメリットが減ってしまうという点です。

学校に通い、クラスのメンバーで授業に参加するからこそ、楽しさを感じたり、新しい学びを得られたりすることも多いですよね。

私も学生時代は、クラスメイトと一緒に問題を解いたり、一緒に調べ物をしたりすることが楽しくて大好きでした。映像教材を視聴するだけで授業が終わってしまうなら、自習しているのと同じ。

せっかく一緒に学び合える仲間がいる環境で、映像教材のみで授業を行う場合は、集団で学習する良さを活かせないというデメリットがあります。

映像教材の効果を引き出す方法

では、映像教材を活用して、その効果を引き出すには、どうしたら良いのでしょうか。このような疑問が浮かびますよね。ここからは、映像教材のメリット・デメリットを考慮した上で、効果を引き出す方法を紹介していきます。

今回紹介する方法は次の3つです。

  1. 映像を見る時間とクラスで学習する時間を分ける
  2. 自習時間に活用する
  3. 自宅での学習で活用する

方法①:映像を見る時間とクラスで学習する時間を分ける

1つ目は、映像を見る時間とクラスで学習する時間を分ける方法です。質の高い映像教材を使いながらも、学級で勉強するメリットを活かします。

例えば、授業の前半で映像教材を使い、後半には学級で学びを深めるための活動を取り入れたり、前半で生徒たちに課題について考えさせた後、答え合わせとして映像を使ったりします。

映像を視聴するだけではなく、学んだことを活かして考え、アウトプットすることで知識の定着も期待できますよね。映像だけでは理解が難しい子も、クラスメイトとの交流や教員とのやりとりを通して理解を深めるきっかけが増えます。

このように、授業時間をそのまま映像教材に置き換えるのではなく、ポイントを絞って使うことがおすすめです。

方法②:自習の時間に活用する

2つ目に紹介する映像教材の活用方法は、自習の時間に活用することです。

例えば、授業の最後の10分やテスト前の自習時間にタブレットやパソコンを一人一台使って映像教材を見ることで、自分のペースで学習が可能になります。

授業でわからなかったポイントを映像で見直したり、苦手な単元の復習の時間に使ったりしてもOK!テスト範囲の映像教材を準備しておけば、教員がテスト対策の課題等を準備しなくても、子どもたちは自ら学習に取り組むことができます。

方法③:自宅での学習で活用する

最後に紹介する映像教材の活用方法は、自宅での学習で使う方法です。

映像教材を使用する宿題を出したり、復習や予習に使用したりすることで、映像教材の良さを活かしながらの学習が実現します。生徒が自分のペースで映像を戻したり、進めたりできるので、ストレスなく学習が可能。

私が知っている学校では、授業動画を見られるアプリを使って宿題を出しています。アプリを通して宿題を出すことで、取り組んだかどうかの把握が簡単にできるのもメリットですね。

「家庭学習で何をしたらいいのかわからない!」という生徒にも最適です。

無料で活用できる映像教材3選

「映像教材を授業や自習時間、宿題として取り入れてみようかな」という先生に向けて、無料で活用できる映像教材のウェブサイトを紹介します!

今回紹介するのは、こちらの3つ!

  1. 京都教育大学 公式YouTube kyokyochannel
  2. NHK for School
  3. NHK 高校講座

①京都教育大学 公式YouTube kyokyochannel

1つ目に紹介するのは、京都教育大学が運営する公式YouTubeチャンネルです。
京都教育大学の学生が、小・中・高校生向けに補助教材動画を作成して、提供しています。

  • 算数科、数学科、理科
  • 国語、社会科
  • 音楽科、図画工作科、美術科、体育科
  • 技術科、家庭科

これらの教科の映像教材があります。京都にある大学だからこそ、社会科の動画として京都の神社やお寺の映像が豊富です。

②NHK for School

2つ目に紹介する映像教材のウェブサイトは、NHK for Schoolです。既にご存知の方も多いかもしれませんが、NHKが小学生から高校生向けに動画を提供しているウェブサイトです。

NHK for Schoolでは、学年や教科で検索ができ、求めている動画を探しやすいため、忙しい先生も使いやすいというメリットが。

また、テレビ局が作っているため動画のクオリティも高く、芸能人も多く出演しているので、子どもたちも楽しんで視聴できます。

③NHK 高校講座

3つ目に紹介するのは、同じNHKが運営する高校講座です。

高校講座では、

  • 国語
  • 地歴、公民
  • 数学
  • 英語
  • 理科

などの教科の映像の視聴や、ラジオを聞くことが可能。

例えば、日本史の映像教材では、1学期から3学期までの内容を視聴することができます。 教科や内容など、項目ごとに見やすく分類されているので、動画も探しやすく、授業計画も立てやすいです。

映像教材の効果を最大限に引き出した授業をしよう!

今回は、映像教材を授業で扱うことのメリットとデメリット、効果的な活用方法を紹介しました!

映像教材には、先生が対面で行う授業とは異なる良さがあります。その良さを生かすことで、生徒の学びや理解を深めるために活用できます。映像教材を効果的に使用することで、毎日の授業をもっと魅力的なものにしていきたいですね!

この記事が、映像教材を活用した授業作りの参考に少しでもなれば嬉しいです!

<参考資料>

文部科学省

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