キャリアデザインとは?言葉の意味を解説

キャリアデザインという言葉を聞いたことはありますか?「言葉は聞いたことがあるけど、はっきりとした意味はわからない。」という方も多いのではないでしょうか。
今回は、学校での進路指導でも活かすことができるキャリアデザインの意味や、実際にキャリアデザインの授業を考える際の活動例を紹介します。
「キャリアデザインについて簡単に理解したい!」
「子どもたちにもっと、将来について考える機会を与えたい!」
こんな悩みを持つ先生方に役立つ記事になっているので、参考にしていただけると嬉しいです。

キャリアデザインという言葉の意味

では、さっそくキャリアデザインという言葉の意味を解説していきます。
キャリアデザインとは、その言葉通り、キャリア(=経歴・職歴)をデザイン(=設計)することです。つまり、主体的に「自分の未来を自分でデザインする」ということですね。
中学生や高校生にとってのキャリアデザインは、自分についての理解を深めて、将来やりたいことや、なりたい自分を設定し、そのために何をすべきかを具体的に考え行動していくことです。自分のキャリアデザインを明確にすることができれば、進路選択はもちろん、今自分がすべきこともわかって、将来に自信を持って進んでいくことができます。

キャリアデザインは、学生の時はもちろん、将来社会に出てからも必要な力になります。
自分の未来を自分で設計することは、自分の人生を主体的に、楽しみながら生きるために欠かすことができないですね。

キャリアデザインするメリット

次に、キャリアデザインをするメリットを紹介していきます。
キャリアデザインをすることは、自分らしく生きていく上でとても大切です。自分を理解したり、自分の生きたい将来を実現したりするための設計ができていなければ、他人の目を気にして人生を生きてしまう可能性もあります。例えば、自分はやりたいことがあるけれど上司の目が気になってできない、「馬鹿にされたら嫌だな」と周りの目を気にして挑戦することができないなどの場面が想定されます。これでは、人生、楽しくないですよね。せっかくの自分の人生なので、思いっきり楽しむためにもキャリアデザインを大切にしたいです。

キャリアデザインをすることで得られるメリットは3つあります。

① 自分の軸を見つけることができる
② 自分のやりたいこと、なりたい自分が明確になる
③ 将来から逆算して、今するべきことを考え、実践することができる

キャリアデザインをすることで、自分にとって価値のあるものや大切なものに気付くことができるので、なりたい自分を明確にイメージすることができます。その結果、「今何をすべきか」まで考え、自己実現に向かって行動することができるようになります。

キャリアデザインをすることは、自分が自分らしく生きていく上で、メリットが多いです。

メリット

キャリアデザインの際に利用できる「キャリア・パスポート」

では、どのようにキャリアデザインをしていけばいいのでしょうか。
ここからは、中学生や高校生向けのキャリアデザインの授業の際に、利用できるワークシートを紹介していきます。

まずは、文部科学省が提供している「キャリア・パスポート」です。
キャリア・パスポートとは、子どもたちが”学んだことを振り返りながら、将来の生き方を考えたりする活動を行う”際に、”活動を記録し、蓄財する”ための場所です。

文部科学省のHPには、キャリア・パスポートの例として、ワークシートが紹介されています。
文部科学省が例として提供しているキャリア・パスポートを利用することで、

・自分の好きなことなど考えることで、自己理解ができる
・学習面や生活面の目標を立てることができる
・1年の振り返りができる
・3年間の活動を記録できる

このようなメリットがあります。

キャリア・パスポートのワークシートはワードファイルなので、子どもたちの実態に合わせてアレンジするのもいいですね。

キャリアデザインのために使えるワークシート例

他にも、キャリアデザインのために使えるワークシートを紹介します。
アレンジをする必要があるものもありますが、授業づくりの参考にしていただけると嬉しいです。

活動例①:学校生活のキャリアイメージを作る

1つ目は、学校生活のキャリアイメージを作るために活用できるワークシートです。
東京都生活文化局が、「学校生活のキャリアイメージをつくろう」というワークシートを提供しています。
このワークシートを使うことで、学校生活で何に価値を感じているのかを理解して、その上で目標を設定することができます。
ワークシート

活動例②:自己理解を深める

2つ目に紹介するのが、厚生労働省が出している高校生用のワークシートです。このワークシートは、自己理解を深めた後に、キャリアプランニングができる仕組みになっています。
キャリアデザインをするために大切な、自己理解をするための質問などが準備されているので、子どもたちに自己理解の機会を作りたい場合に活用できます。
ワークシート

活動例③:目標とやるべきことを決める

自己理解を深めた後は、自分の理想の人生を実現するための目標と、具体的な行動を決める必要があります。目標を設定して、やるべきことを明確にする時には、マンダラチャートがおすすめです。実際に、プロ野球選手の大谷翔平さんも使っていたことで有名ですよね。

マンダラチャートを使うことで、
・自分の人生の目標を設定することができる
・目標に向かって、どんな行動をすべきかがはっきりする

このようなメリットがあります。

やりたいことだけをぼんやりイメージできても、理想の自分に近づくことはできません。
マンダラチャートを使って、目標とやるべきことを書き出し、可視化することで、目標に向かって動き出すきっかけになるはずです。
ワークシート

ワークシート

キャリアデザインをすると自分の未来をデザインできる

今回の記事では、キャリアデザインの言葉の意味や、キャリアデザインの授業をするために活用できるワークシートを紹介しました。
キャリアデザインがしっかりできていない場合は、子どもたちがやりたいことが見つけられなかったり、将来に漠然な不安を抱えたりしてしまう可能性があります。
自分の将来について主体的に考えて、行動できる力が、よりよく生きていく上で欠かせません。自分の未来を自分で設計するためのキャリアデザイン。キャリア教育の授業でも積極的に取り入れてみてはいかがでしょうか。

◎参考資料
キャリアデザインとは?
「キャリアパスポート」例示資料等について(文部科学省)
キャリアデザインコンテンツ(東京都生活文化局)
指導に活用できるワークシート&知識

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