みなさんこんにちは、senpaitalk.com運営事務局です。
Aboutでも触れさせて頂きましたが、私たちはキャリア教育の現場で社会人講話の機会をもっと活発にしたいと思っています。
高等教育におけるキャリア教育の手法は多様化していますが、社会人講話・社会人講演はやり方さえ間違えなければ最も導入がしやすいからです。
この記事では、社会人講話で大切にしたい事をまとめさせていただきました。是非ご一読ください。
目次
社会人講話のメリット①:生身の社会人の声を届ける事が出来る
まず何と言ってもこれでしょう。今に始まったことではありませんが、日本では地域社会の交流が希薄になっており、生徒は普段の生活の中で保護者や教員以外の”大人”と接点を持つ事が極端に少なくなっています。
彼らにとって”働く大人”は保護者、教員であり、それ以外で行くと映画やドラマで目にする芸能人(サラリーマン役)やニュースなどでしかありません。
ではそこで目にする大人たちはどんな姿をしているかというと、まずドラマや映画で描かれるサラリーマンは大抵滑稽でずる賢くて打算的ですね(笑)。いつも上司にへえこらしています。
正義感溢れるサラリーマンが登場する物語もないわけではありませんが、彼らはまさにフィクションの中の人物で、全く現実感がない(聖人君子すぎる)。
つまり、メディアを通して若者が抱くサラリーマンのイメージは「滑稽でズル賢くて打算的」なのです。
そうそう、若者が目にする社会人。もう一つありました。満員電車の中にいるサラリーマンです。
満員電車の中にいるサラリーマンは、学生に言わせると「死んだ魚の眼をしている」そうです(個人的にはそれは満員電車の中にいる人たちは全員そんな眼をしているんじゃないかと思いますが・・・)。
このように、学生が目にする「働く大人」というのは全くかっこよくない。こんなイメージを持ってしまうと、自分の将来や「働く」という事にポジティブなイメージを持てないのはある意味で仕方ないとも言えます。
だからこそ、生身の社会人の話を届ける必要があります。若者が思っているほど、世の中の社会人は疲れ切っているわけではありません。辛いことや大変なことは勿論ありつつも、それを乗り越えて日々邁進している社会人はたくさんいるのです。
アクティブラーニングやPBLでスキルは身につくかもしれませんが、その前に自分の将来や人生に対してポジティブなマインドを持って欲しい。その為には、生き生きと働く社会人の姿を目の前で見せてあげることが重要なのです。
課題探求型学習が普及し始めていますが、その実行には多くの先生方が頭を悩まされているのではないでしょうか。
理屈としては確かに学習効果が高そうなアクティブラーニングですが、それを指導する先生方の負担、気苦労はこれまでの授業の比ではありません。結局、アクティブラーニングの成否はファシリテーターの先生方の腕一つにかかっていると言っても過言ではないでしょう。
更にアクティブラーニングはフォローできる生徒の人数にどうしても限界があります。一人の先生に対して20名、多くても30名がせいぜいでしょう。そうなると、先生一人がフォローできるのは1クラス分、という事になります。
学年の担任の先生全員がアクティブラーニングの指導経験が豊富で高いスキルをお持ちであればいいのですが、多くの教育現場ではまだそこまででもないのが現実だと思います。
社会人講話ではこうした課題が解決されます。スキルを獲得して行くアクティブラーニングと同列で考えるべきではありませんし、別物と考えるべきなんでしょうが、先生のスキルに異存せず、先生方の負担が大きくかからない社会人講話はメリットが大きいと言えそうです。
社会人講話を実施するハードルとは?
二つの視点から社会人講話のメリットをお伝えしてきました。
しかし社会人講話を実施するのにもハードルや懸念点があります。
次回のコラムでは、そうした点についてお伝えしていきたいと思います。
コメントを残す